「〜なんですけど」で終わる癖の直し方

会議の録音を文字に起こすと、語尾が全部「〜なんですけど」「〜かなと」「〜という形で」で終わっている人がいます。本人は柔らかく言っているつもりです。実際には、聞き手が困っています。
何が消えるか
「資料を明日までにお願いしたいんですけど」——これは依頼なのか、相談なのか、独り言なのか。文の形として決まっていません。受け取った側は、返事の仕方を自分で決めなければならない。
取材でも同じことが起きます。「その判断は難しかったかなと思うんですけど」と聞かれた相手は、質問されたのか、同意を求められたのかが分からない。だから曖昧に頷いて終わる。ここで一つ情報を取り逃しています。
言い切りで20文
稽古では、原稿の語尾を全部「です」「ます」「ますか」に書き換えてもらいます。それを20文、続けて読む。途中で言い直さない。
最初は必ず居心地が悪いと言われます。断定が強すぎる気がする、と。三日ほどで慣れます。慣れたあとで戻す必要はありません。
柔らかさの置き場所
丁寧さを消せと言っているのではありません。置く場所を変えるだけです。語尾ではなく、文の頭に置く。
「恐れ入りますが、明日までにお願いします。」——依頼だと分かるし、失礼でもない。語尾を濁す必要はどこにもなかった、というのがだいたいの結論です。